MENU

CLOSE

大森隆史先生へインタビュー「日本の幹細胞治療の未来を担う」

当サイト「ステムセル百科」を監修いただいているC&G銀座クリニック院長の大森隆史先生。医師として患者さんと向き合い、研究者として幹細胞培養上清液の品質を追究し続け、治療効果を診断するシステムの開発を成し遂げました。そんな大森隆史先生だからこそ見えている、幹細胞治療への考えをたっぷりお聞きしてきました。

大森隆史先生 AD.Stem Cellの施設を案内してもらいながらインタビュー

大森隆史先生の疑問が、
幹細胞の治療構造にメスを入れた

ー大森隆史先生が幹細胞の研究を始めた経緯を聞いてみました。

患者さんに効果を確実だと説明できる治療にしたい

もとはデトックス療法から始まり、私がこれまで代替医療に取り組んできた中で、再生医療の仕事も依頼を受けるようになっていきました。そして2013年に中国の患者さんへの診療場面に立ち会い、患者さんから「幹細胞の効果はどれくらいあるのか?」と聞かれた担当医が「私の顔を見て」とだけ答える場面に出くわしたのです。仕組みを説明せず、効果を数値で表すこともできず、幹細胞治療を施している担当医自身の肌つやの良さこそが、効果の証だと患者さんへ示していました。

当時はまだ研究がそこまで進んでおらず、効果がハッキリわからず説明できない状態のものを治療していいのか…この疑問がその後も数年間ずっと心に残っていました。私が幹細胞に興味をもったのはこれがきっかけです。

幹細胞には効果を検証できる環境づくりが必要だ

カインくん(「よくわかる幹細胞治療 ステムセル百科」レポーター)

患者さんに説明できるほど確実な、幹細胞の効果や作用を検証するには血液検査が必要です。なので臨床に関われるタイミングで血液検査の実施を試みましたが、許可はおりませんでした。

幹細胞治療は、幹細胞を培養させて治療に利用するもの。大半は培養は培養施設、治療はクリニックと分業されており、培養ノウハウはいわば企業秘密のため、血液検査による分析の希望が通らなかったのです。その後、培養施設を併設する医療機関の協力を得て、ようやく幹細胞治療の血液検査ができました。

幹細胞の投与前後の結果を比べると、思いもよらない変化が見られたんです。しかもたった30分で。教科書でも論文でも見たことない作用でした。分析を続けて、結果が思い通りなることもあれば、予想外のデータになることもある。

しかしこれにはきっと何か意味がある、幹細胞治療は磨けば光るはず…そう考えて研究を重ねること1~2年、より安定した作用を期待できる幹細胞培養上清液の生成と、血液検査で効果を解析できるシステムを作り上げることに成功しました。

30分で出た効果。それを安定して供給するために

幹細胞の治療効果や治療データがベールに包まれる原因は、《作る場所と使う場所が違う》という環境・メカニズムにあると良く分かりました。培養施設とクリニックが分業だと、

  • 培養施設:臨床結果が分からないまま培養だけをし続ける
  • クリニック:作用の仕方を把握できない物質が治療に使われる

という状態になります。患者さんに良い治療を提供できる環境とはいいがたいです。

それを払拭するにはクリニックと培養施設は一貫する必要がある。私が、治療現場としてのC&G銀座クリニック、培養施設としてのAD.Stem Cellを両方立ち上げたのも、そうした考えがもとにあるからです。

安全性と確実性がなければ治療と言えないと思います。血液解析プログラムは患者さんが治療効果を自分で確かめられるものなので、納得感を得てもらえると嬉しいです。

カインくん(「よくわかる幹細胞治療 ステムセル百科」レポーター)
カインくん

大森隆史先生は、作る場所と使う場所が違うチグハグな状況をまるっと解決できるように、C&G銀座クリニックとAD.Stem Cellを作ったんだね。しかも患者さんが自分で効果をチェックできる仕組みになってるなんてすごい!

大森隆史先生から患者と医師へ…
血液解析プログラムに込めた思い

―血液解析プログラムについて詳しくお聞きしました。

C&G銀座クリニック大森隆史先生

血液解析プログラムを日本で初めて導入

「血液解析プログラムBRE」はC&G銀座クリニックとAD.Stem Cellの共同研究で開発した、オリジナルの診断システムです。2020年7月時点、幹細胞培養上清液の治療効果を診断できるのはここだけ。

  • 幹細胞培養上清液の投与直前
  • 幹細胞培養上清液の投与直後

と採血を二度行い比較分析して、わずか30分で診断結果が出せます。結果は10項目の数値から総合判定のA~Dの4段階評価がされます。

例えば、幹細胞培養上清液の効果がよく出ている方はA。もちろんDだからといって、治療を継続できないわけではありません。幹細胞培養上清液が体へより作用するように、コンディションを整えるための治療プランをご提案します。

30分だからこそ、純粋な治療効果が分かる

幹細胞治療のうち、培養幹細胞治療は厚生労働省から認められている治療です。(培養幹細胞治療の実施には、厚生労働省に申請し第二種再生医療等提供計画番号の取得が必要)

厚生労働省の発表している培養幹細胞治療のガイドラインでは、治療一ヶ月後の検診が推奨されています。もし1ヶ月後の検診で望んでいたほど効果が実感できなければ、あなたの1ヶ月間の生活習慣が何かしら影響をしたのかもしれません。1ヶ月経つと「かもしれない」としか言いようがないのです。

それに対して「血液解析プログラムBRE」は治療当日30分で診断するため、治療後の生活習慣は関係なく、幹細胞培養上清液の投与に対する純粋な効果を測定できます。治療効果の責任の所在をハッキリさせる、これが画期的な点です。

カインくん(「よくわかる幹細胞治療 ステムセル百科」レポーター)
カインくん

運動が好きな人とお酒が好きな人でも、一ヶ月の過ごし方は全然違うよね。どんな生活をしていたかで、たしかに一ヶ月後の検診結果は左右されそうだなあ。
やっぱり即日検査をしてもらえる血液解析プログラムは、患者さんにとって良いことずくめってことだね!

日本の幹細胞治療が取り残されないように

日本で再生医療の代表格は、山中教授が発見されたiPS細胞で、研究も活発に行われています。実は海外に目を向けると、iPS細胞よりも幹細胞の研究が活発で、特に中国の論文の本数はケタ違いに多く存在するのです。

日本がiPS細胞という素晴らしい発見を独占し、海外の研究者が扱いにくくなっているため、幹細胞の方が発展したのだと推測しています。iPS細胞の実用化はまだ先のことでしょう。このままでは日本の再生医療・幹細胞治療は取り残されてしまう…そんな危機感を私は抱いています。

いま日本で幹細胞治療は正直に言うと民間医療レベルでしょう。それをれっきとした再生医療にすることを目指しており、その思いを形にした一つが「血液解析プログラムBRE」です。

日本全国の患者さんと医師へ広めたい

「血液解析プログラムBRE」は2020年7月現在、特許出願中です。私だけでなく他院でも積極的使っていただきたいと考えており、医師向けのセミナーも開催しています。

治療効果が数字で明確になることは、患者さんにとってメリットですよね。しかし医療を提供する側の医師からすると、よっぽど自信がないとできないことです。その自信と責任は、自然とシステムを作った私が担うことになります。

つまり「血液解析プログラムBRE」を広めれば広めるほど、私の責任は大きくなる。それでも幹細胞治療の医療としてのレベルを上げるために尽力していく所存です。

大森隆史先生の考える幹細胞治療の難しさ

―2020年7月現在、大森隆史先生がC&G銀座クリニックにて治療を行うのは、幹細胞治療のうち「幹細胞培養上清液」です。幹細胞治療には「培養幹細胞治療」と「幹細胞培養上清液」の2タイプありますが、なぜ幹細胞培養上清液にたどり着いたのかをお聞きします。

大森隆史先生に幹細胞培養上清液の実験の仕方を教わる 大森隆史先生に幹細胞培養上清液の実験の仕方を教わる

2つの治療の違いは簡単にまとめると

  • 培養幹細胞:培養して増えた幹細胞を投与(細胞を含む)
  • 幹細胞培養上清液:培養した際に幹細胞が放出した上澄み液を投与(細胞を含まない)

です。(「培養幹細胞と幹細胞培養上清液の違い」の詳細説明はこちら

体への作用を管理しやすいのは幹細胞培養上清液

培養幹細胞のコントロールは非常に難しいと考えます。なぜなら細胞は生きているから。生きている人間に生きた細胞を投与して、その後どう作用するのか…経過を追いかけるのも管理するのも極めて困難です。

投与する幹細胞は快適な環境で培養され、いわば元気いっぱいの状態です。しかし体内は、その日の体調によってコンディションは異なり、疾病によってダメージを負った細胞もあります。投与する幹細胞と、投与される体内のギャップの大きさが、培養幹細胞のコントロールの難しさです。

厚生労働省が培養幹細胞を再生医療として認めたため普及はしていますが、臨床データはまだまだ少なく、生きた細胞の投与後の働きを十分に理解して治療に臨んでいるクリニックがどれだけあるのか…気になるところです。

体内に投与された後の動きが管理しやすいのは、幹細胞培養上清液です。こちらは細胞を含みません。体内に投与された後にギャップが少なくて済み、どんな体調・体質の人でも一定の働きが期待できる幹細胞培養上清液を、AD.Stem Cellで研究開発しました。

AD.Stem Cellの生成した幹細胞培養上清液が、糖尿病患者の血糖値を下げ、インスリン分泌を上昇させるという臨床データも得ています。

幹細胞培養上清液の品質改良も、C&G銀座クリニックとAD.Stem Cellで医療現場と培養施設が一貫しているから実現できたことです。「作る場所と使う場所が違う」状態では、幹細胞培養上清液のコントロールはできないでしょう。もし培養施設を併設するクリニックがあったとしても《ギャップを埋めるコントロール》に目を向けている医師はなかなかいないと思いますよ。

大森隆史先生が描く幹細胞治療の未来予想図

幹細胞治療の課題を包み隠さず話す大森隆史先生 幹細胞治療の課題を包み隠さず話す大森隆史先生

一時しのぎの治療にさせないために

幹細胞治療の課題は持続性と金額です。2~3ヶ月に一度の投与で、効果の継続がより期待できると言われます。私は外部からの投与だけでなく、体内のコンディションを整えて効果を継続させることをまず目指しています。

話は変わりますが、もともと私は工学部出身で、石油会社に勤めて排水処理の仕事をしていたのです。そこで水銀処理などの経験から、医療の道でも体内の有害重金属の排出を研究し、デトックス療法に取り組んでいました。

C&G銀座クリニックの幹細胞培養上清液の治療では、体内のコンディショニングにつながるデトックス療法を取り入れています。「血液解析プログラムBRE」の結果を踏まえて、一人ひとりの体質にあわせたサプリメントの調合をします。体の調子が良くなってほしい…一心でいま出来る限りのことを患者さんに提供したい考えです。

大きな可能性を秘めたAGEs研究への期待

幹細胞治療はALS(筋萎縮性側索硬化症)や神経難病の方からも問合せを頂くことがあります。なんとかしてあげたいとその都度思い、新たな論文を探し読み漁る日々です。

私は専門を絞るのではなく、分野の先端を探していきたいという思いで、自分の目前に現れた課題はとことん調べつくしてきました。ゆくゆくは自分が今まで研究してきた内容につながる、そう思えるからです。デトックス療法や発達障害の治療にあたってきた経緯には、その考えが根底にあります。

そんな中で最近発見したのが、幹細胞培養上清液がAGEs減少に寄与する可能性です。幹細胞培養上清液でHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)が減少する事例がみられたのです。

  • AGEs(終末糖化産物)とは
    糖尿病の合併症や動脈硬化、骨粗しょう症、皮膚の老化、アルツハイマー病、ガンなどの疾病の発症に起因する物質。糖分(ぶどう糖)とタンパク質が合体したもので、1度合成されると分解はできないとされている。
  • HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)とは
    ヘモグロビンの糖化の割合を表す数値。タンパク質の一種であるヘモグロビンと糖の合体を示す。

幹細胞培養上清液によるHbA1cの低下は、糖化の軽減を意味します。HbA1cもAGEsと同じく、糖分(ぶどう糖)とタンパク質が合体したものです。

そのHbA1cが幹細胞培養上清液で軽減できたのなら、AGEsも分解が可能なのかもしれない…。これが立証されれば、幹細胞培養上清液はより一層多くの治療に活用できます。今まで予防医療しかなかった病気も、疾患後の治療の可能性が見えるわけです。

今後はこの研究に力を注ぎます。日本における幹細胞治療のレベルが上がることを目指して。

カインくん(「よくわかる幹細胞治療 ステムセル百科」レポーター)

今まで治らないと言われてきた病気が完治するんだとしたら、ものすごく大発見の予感がするね。今は研究途中のようだから、いい結果が出た暁にはC&G銀座クリニックの公式サイトでも発表があるはず。楽しみに待ってよう!

大森隆史先生の経歴

  • 1954年 大分県生まれ
  • 1979年 九州大学工学部大学院合成化学専攻修士課程修了
  • 大学院卒業後、石油会社に勤務
    当時、大きな問題となっていた重金属による公害問題に取り組む
  • 医師を志し、医学部入学
  • 1989年 九州大学医学部卒業
  • 福岡徳洲会病院、大分医科大学、大分県立三重病院、宇佐中央病院、福山中央病院(広島県福山市)に勤務。呼吸器内科・神経内科・離島医療などに従事
  • 福山中央病院では院長を務め、金属アレルギー外来や広汎性発達障害外来を設置し、一般外来以外での幅広い診察を展開
  • 2002年 銀座サンエスペロ大森クリニック院長に就任
    西洋・東洋医学を組み合わせた統合医療を基本とする治療や機能性食品などを用いたデトックス治療などに取り組む
  • 各種学会と講演会活動も積極的にこなし、代替医療や統合医療を広める活動に従事
  • 2020年 C&G銀座クリニック院長に就任

大森隆史先生の著書・評判

「『重金属』体内汚染の真実」

大森隆史先生著書「『重金属』体内汚染の真実」

水銀や鉛、カドミウム、ヒ素など、人間の体にとって有害な重金属は知らず知らずのうちに体内に蓄積してしまっています。本書では、これらの有害重金属により引き起こされてしまう様々な健康被害や有害重金属をデトックスする方法を詳しく紹介しています。[東洋経済新報社/2010年発刊]

著書の口コミ評判

文章がとても読みやすく、内容も理解しやすい良い本でした。危機 感を煽れるだけ煽っておいて、治療の仕方については「うちのクリ ニックに来て下さい」というような内容の本がこの手の本にはよくありますが、この本はそういうタイプの本ではなく、重金属をデト
ックスするために役立つ食べ物やサプリメント、浄水器などについてもきちんと書かれていました。

引用元:「amazon」https://www.amazon.co.jp/「重金属」体内汚染の真実-―ほんとうのデトックスのすすめ-プレミア健康選書-大森-隆史/dp/4492059261/

主な著書

  • 「新世紀の代替医療-癒しの波動医療からの提案」 たま出版/2000年
  • 「からだの毒消し生活術」サンマーク出版/2003年
  • 「有害重金属が心と体をむしばむ」東洋経済新報社/2005年
  • 「デトックス話題の毒だし健康法 飲んで、食べて、スッキリ毒を出す!」双葉社/2005年
  • 「毛髪ミネラル検査のすすめ 見てわかる図解版デトックス健康法の決め手」コスモトゥーワン/2005年
  • 「デトックス・バイブル」マガジンハウス/2006年
  • 「『毒消し』でアレルギーは抑えられる」主婦の友社/2006年
  • 「図解 αリポ酸よくばり健康法」コスモトゥーワン/2007年
  • 「経皮毒トータルデトックス」現代書林/2007年
  • 「発達障害を治す」幻冬舎/2014年
C&G銀座クリニック
痛み・しびれなどの関節痛・神経痛・筋肉痛、糖尿病の合併症などに対する治療に取り組んでいます。

引用元:https://cg-ginza.jp/medical/

C&G銀座クリニックでは、デトックス療法・サプリメント等を用いて、疼痛緩和、糖尿病の合併症、免疫疾患などさまざまなお悩みに対し、治療を行っています。

所在地 東京都中央区銀座2丁目8-19FPG links GINZA 4・5階
アクセス 地下鉄有楽町線「銀座一丁目駅」より徒歩1分