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脊髄損傷の治療について

脊髄を損傷した場合は、基本的に自然に回復して完全に元に戻る、ということはありません。そのため、脊髄損傷が起きた場合には何らかの治療を行う必要があります。
これまで脊髄損傷に対しては、損傷の被害を最小限に留めることを目的としてきました。しかし、2000年代以降は再生医療の分野で脊髄損傷が注目されるようになってきました。例えば「幹細胞治療」もそのうちのひとつ。患者本人から採取して培養した幹細胞を改めて投与することにより、損傷部位を修復する効果が期待されています。

脊髄損傷とは?

脊髄損傷とは、「脊髄」を損傷することを指します。この脊髄は、脳から伝達された情報や司令を体のさまざまな部分に伝える、という非常に重要な役割を持っている器官です。さらに、手足の感覚などを脳に伝達する、という役割も果たしています。
そのため、何らかの理由で脊髄を損傷してしまうと脳からの指令を体の各部位に伝えることができなくなってしまうことから、体を動かせない「麻痺」と呼ばれる状態になってしまいます。さらに、手や足などで触れたものの感覚も脳に伝わらなくなってしまうことから痛みなどを感じることができなくなるなど、さまざまな影響が出てきます。

脊髄損傷における損害領域と影響

「脊髄損傷」は、どの部分を損傷したかによって分類されています。具体的には「C(頸椎)」「T(胸椎)」「L(腰椎)」「S(仙椎)」の4つに大きく分類されています。
さらにそれぞれの部位にある骨を上から番号付けしており、「C2」や「T11」、「S5」といった形で表し、具体的な損傷部位を表しています。それぞれの損傷部位と影響は下記の表の通りとなっています。

損傷部位 影響
C2〜C5間 呼吸に使われる筋肉と四肢部分または全ての筋肉の麻痺が起こる。
C5〜C6間 脚や胴体、手、手首の麻痺が起こる。また、肩・肘を動かすための筋力が低下する。
C6〜C7間 脚や胴体、手、手首の一部の麻痺が起こる。
C7〜C8間 脚や胴体、手の麻痺が起こる。
C8〜T1間 脚や胴体の麻痺、指や手を動かす筋力が低下する。ホルネル症候群が見られる。
T2〜T4間 脚や胴体の麻痺、乳首から下の感覚が喪失する。
T5〜T8間 脚や胴体下部の麻痺、胸郭から下の感覚が喪失する。
T9〜T11間 脚の麻痺、へそより下の感覚が喪失する。
T11〜L1間 股関節、脚の麻痺や感覚の喪失が起きる。
L2〜S2間 脚の筋力低下と痺れが起きる(損傷の正確な位置に依存する)。
S2〜S5間 会陰部の痺れが起きる。

脊髄損傷の後遺症

脊椎損傷が起こる場合には、外からの大きな力を受けているケースが多く見られます。このことから、脊椎の損傷のほかにも脳の損傷や骨盤などの骨折、内臓の損傷など、さまざまな損傷を合併している可能性があります。ここでは、脊髄損傷において起こる可能性がある「神経学的症状」と「機能障害」について解説します。

神経学的症状

脊髄損傷の後遺症として見られる神経学的症状としては、「運動」「感覚」「反射」の3つが挙げられます。

運動

まず運動についてですが、頸椎に損傷を受けた場合には上記でも説明をしている通り四肢に麻痺を生じ、体幹のコントロールが難しくなります。また、胸椎を損傷した場合には体幹と脚の麻痺が起こりますが、腰痛以下の損傷の場合には体幹の麻痺は起こりません。

感覚

脊髄を損傷することによって感覚を失うこともあります。中枢神経の伝達機能が完全に遮断される「完全損傷」の場合、遮断された部分から見て脳から遠い部分の感覚が伝わらなくなります。また、損傷は受けているものの伝達機能が完全には失われていない「不完全損傷」の場合は、ある程度の感覚が残っていることが多いとされています。

反射

さらに、重度の脊髄損傷を負った場合には、脊髄反射が消失する「脊髄ショック」が起きることがあります。脊髄ショックは数日から数週間持続することが一般的です。

機能障害

脊髄損傷により発生する可能性のある「呼吸機能障害」や「神経因性膀胱」、「排便障害」、「自律神経機能障害」、「性機能障害」が挙げられています。

呼吸機能障害

横隔膜はC4に支配されているため、C4やそれより上位が損傷すると横隔膜が麻痺してしまい、自発呼吸ができない呼吸機能障害が見られる場合があります。また、C4より下位の頸髄損傷が起きた場合でも、損傷を受けたあと数日間は、脊髄浮腫が原因による上行が横隔膜に及ぶ場合があります。

神経因性膀胱

脊髄の障害が起きると、高確率で排尿障害を合併します。膀胱に尿を溜めたり出したりする機能は、脊髄の一番下にある排尿中枢により制御されていますが、これは大脳や脳幹部の司令により調節されているために排尿障害が起こります。この状態は「神経因性膀胱」と呼ばれています。

排便障害

また、脊髄損傷の場合には排便障害も起こります。損傷を受けた直後は腸管の弛緩とぜん動運動が低下することからガスが充満し、麻痺性イレウスが起こることがあります。その後腸管の運動が回復することにより排便困難も軽減されてきますが、便秘や便失禁を完全に防止することは困難とされています。

自律神経機能障害

脊髄に損傷を受けた場合、自律神経系も損傷されますので、麻痺した部位では代謝が不活発となることからケガなどが治りにくくなりますし、汗をかいたり血管を収縮・拡張させるといった調節も機能しなくなるため、体温調節も難しくなります。
さらにT5〜T6より上の脊髄損傷患者の場合、自律神経過反射と呼ばれる症状が見られます。自律神経過反射とは、頭痛や発汗、顔が赤くなる、鼻づまり、鳥肌、徐脈などが起こるもの。原因を取り除かないと最高血圧が200mmHg以上にもなり、生命に危険を及ぼす可能性があります。

性機能障害

男性の場合は勃起障害や射精障害、受精能力の低下などが起こります。また、女性の場合はホルモンに依存する部分が大きいことから、損傷を受けてしばらくは無月経となることが多くなります。ただし次第に回復するため妊娠・出産も可能となりますが、分娩時の陣痛と腹圧の不足などが考えられます。

再生医療で期待できる効果

再生医療を受けることによって期待できる効果には、さまざまなものがあります。

感覚障害の改善

手足のしびれや麻痺が軽減されることにより、ものに触る感覚が回復し、冷たい・温かいといった感覚を感じるようになると考えられます。また、これまで感じていなかった痛みも感じるようになります。

歩行障害の改善

脚のしびれや麻痺が改善されることにより、足に力が入るようになるため歩行器を使用して歩けるようになります。また、うまくバランスが取れるようになり、歩いている最中や階段を上り下りするときによろめくことが減少していきます。

排尿障害・排便障害の改善

障害が改善されることにより、排尿や排便が自分の意思でコントロールできるようになり、排尿の回数が少なくなります。また、排尿時の痛みや残尿痛が軽減されます。

失語症や言語障害の改善

言葉や文字の理解ができるようになります。このことによって、読み書きが可能になったり他の人とのコミュニケーションにおいて意思の疎通が円滑にできるようになったりします。

さまざまな痛みの改善

肩こりや腰痛・頭痛・筋肉痛などさまざまな痛みの軽減が期待できます。

C&G銀座クリニック
痛み・しびれなどの関節痛・神経痛・筋肉痛、糖尿病の合併症などに対する治療に取り組んでいます。

引用元:https://cg-ginza.jp/medical/

C&G銀座クリニックでは、デトックス療法・サプリメント等を用いて、疼痛緩和、糖尿病の合併症、免疫疾患などさまざまなお悩みに対し、治療を行っています。

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