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培養幹細胞治療と免疫機能

培養幹細胞治療は、アトピー性皮膚炎などをはじめとした自己免疫疾患の治療に対して用いられます。ここではC&G銀座クリニックの監修のもと、自己免疫疾患に対する幹細胞治療の効果や治療法について詳しくご紹介します。

自己免疫疾患に対する培養幹細胞治療の確立

培養幹細胞治療とは、様々な組織や器官に成長する力を持つ幹細胞を自身から採取、培養し、再び体内に投与することで、細胞の修復や機能回復、活性化させる再生医療です。

国内において幹細胞などを用いた再生医療を行う場合には、厚生労働省からの認可が必要となっています。これは、非常に繊細な治療を行う再生医療には高度な技術や安全性が求められるためです。

厚生労働省からの認可には、第一種から第三種まであり、自己免疫疾患への培養幹細胞治療は「自己脂肪由来幹細胞を用いた自己免疫疾患の治療」などとして第二種に認可されています。そのため、治療を行う場合には第二種再生医療等提供計画番号を取得する必要があるのです。

※参考:厚生労働省|再生医療について

カインくん(「よくわかる幹細胞治療 ステムセル百科」レポーター)
カインくん

培養幹細胞治療には自己免疫疾患も適応となっているんだね!期待しちゃうなあ。

培養幹細胞治療の対象となる自己免疫疾患や症状

  • 慢性関節リウマチ
  • 潰瘍性大腸炎
  • クローン病
  • 原発性胆汁性肝硬変
  • 突発性心筋症
  • 網膜変性症
  • アトピー性皮膚炎
  • 慢性疲労症候群など

自分の体を守るために働く免疫系が、何らかの原因によって自分の組織や器官を攻撃してしまう自己免疫疾患。症状に合わせてステロイド剤、免疫調節剤、免疫抑制剤などを使った治療が一般的です。

培養幹細胞治療に期待される免疫機能向上効果

幹細胞は、免疫系の働きを調節・抑制する作用をもっています。こうした作用をもつ幹細胞を投与することによって、自分自身を攻撃してしまっている免疫系を制御することができるのです。さらには、幹細胞が損傷してしまった組織や器官の幹細胞に働きかけ、修復・再生することも期待されています。

造血幹細胞のはたらき

T細胞、B細胞、マクロファージなど、免疫系に関わる細胞はいくつかありますが、これらはすべて造血幹細胞から分化した細胞です。

幹細胞は前駆細胞という状態を経て、様々な細胞に分化していきます。造血幹細胞自体は少量ですが、分化する過程で大幅に増殖するため、様々な免疫細胞を作り出すことができます。

  • B細胞…ヘルパーT細胞によって活性化されると抗体を作り出し、病原体を失活させたり、免疫細胞が病原体を攻撃する際の目印になったりする。
  • T細胞…ウイルス感染細胞やがん細胞などを直接破壊するキラーT細胞、抗体を作り出すB細胞を分化させるヘルパーT細胞がある。
  • NK細胞…常に全身を巡り、がん細胞やウイルス感染細胞を検出し攻撃する。
  • NKT細胞…NK細胞とT細胞の性質を併せ持つ細胞で、細胞障害活性とサイトカイン産生能力をもつ。
  • 樹状細胞…皮膚組織や鼻腔・肺・胃・腸管に存在する細胞。抗原を取り込むと活性化してリンパ器官に移動し、取り込んだ抗原に特異的に作用するT細胞を活性化させる。
  • マクロファージ…体の中に侵入してきた細菌・ウイルスや死んだ細胞を捕食する。樹状細胞と同じ作用も持つ。単球から分化して作り出される免疫細胞。
  • 好中球…体の中に侵入してきた細菌や真菌類を貪食して殺菌し、感染を防ぐ。
  • 好塩基球…アレルギー反応に関与している。好塩基球が活性化されるとヒスタミンが放出されると考えられている。
  • 好酸球…寄生虫感染を防ぐ。

これらの様々な働きをする免疫細胞は、もともとは全て造血幹細胞であり、造血幹細胞の持つ分化能力の高さがよくわかります。

免疫細胞に働く
幹細胞から分泌される成長因子

TGF-β(トランスフォーミング増殖因子)が免疫抑制に働く

TGF-βは全身投与すると免疫抑制に作用し、局所投与すると損傷修復因子として作用することが明らかになっています。

HGF(肝細胞増殖因子)がアレルギー抑制に働く

マウスによる実験で、HGFが免疫細胞の一種である好酸球の働きに関与し、アレルギー性の気道炎症や過敏症を抑制することが確認されています。

IGF(インスリン様成長因子)が免疫促進に働く

ニジマスによる実験で、IGFが幅広い免疫機能に対して促進的に作用することが示されています。

IL-7(インターロイキン7)が免疫機能調節に働く

腸管上皮で確認されたIL-7によって、腸管粘膜内のT細胞の増殖が調節されることが明らかになっています。

GM-CSF(顆粒球単球コロニー刺激因子)が免疫機能に働く

自己免疫が関与した汎血球減少症にプレドニゾロンとG-CFSを併用投与した場合に効果が見られたという報告があります。

LIF(白血球抑制因子)が免疫機能調節に働く

LIFなどをはじめとし、炎症や免疫反応には様々な物質が関わってくることがわかってきました。

TPO(造血因子)が血小板減少症の改善に働く

TPOの投与が、免疫性の血小板減少症改善に効果が期待できることが明らかになっています。

C&G銀座クリニック院長大森隆史先生(「よくわかる幹細胞治療 ステムセル百科」監修)
大森隆史先生

造血幹細胞から免疫細胞への分化は、骨髄や胸腺を場として進みます。免疫細胞の前段階にあたる前駆細胞の性質については、完全に解明されていないこともあり、現在でも多くの研究が行われています。

iPS細胞(人工多能性幹細胞)による免疫治療の期待

iPS細胞は、分化が完了した細胞に4つの遺伝子を組み入れ、未分化の状態に戻るように遺伝子操作された人工幹細胞です。無限の自己複製能力と分化多能性を持つことから、別名「万能細胞」とも呼ばれています。

現在、iPS細胞由来の免疫細胞を用いた免疫細胞製剤の研究・開発が進められており、将来的にがんの免疫治療をはじめとした様々な疾病の治療への応用が期待されています。

カインくん(「よくわかる幹細胞治療 ステムセル百科」レポーター)
カインくん

iPS細胞の力が治療に活かせるようになったら、治すことが難しかった病気も治せるようになるかもしれないんだ!

C&G銀座クリニック院長大森隆史先生(「よくわかる幹細胞治療 ステムセル百科」監修)
大森隆史先生

iPS細胞はES細胞の課題となっていた倫理的な問題をクリアした人工幹細胞として注目されていますが、実際に治療に応用するにはまだまだ時間がかかるとされています。それまでは、すでに免疫疾患の治療法として認可の降りている幹細胞治療による治療の検討をおすすめします。

免疫機能に対する培養幹細胞治療の方法

培養幹細胞治療では、まず自分自身の幹細胞を採取し、4~6週間かけて培養します。その後点滴などによって幹細胞を投与するのが一般的な治療方法です。

投与された幹細胞により免疫が制御されることによって自己免疫疾患の改善効果が期待できるとされています。

培養幹細胞治療は、ほとんどの場合が自由診療であるため、治療費用は全額自己負担です。治療を受ける医療機関によって異なりますが、治療費用の相場は100万円以上となっているようです。

培養幹細胞治療の副作用リスク

  • 感染症の悪化
  • アレルギー症状
  • 塞栓症
  • 腫瘍化
  • 拒否反応

培養幹細胞治療は安全性の高い治療ですが、副作用リスクがゼロではありません。どのような治療でも同じことですが、治療を検討する際には、治療効果はもちろんですが、副作用リスクについてもしっかりと説明を受けるようにしましょう。

カインくん(「よくわかる幹細胞治療 ステムセル百科」レポーター)
カインくん

幹細胞治療は気になるけど、脂肪採取の手術が必要なことや治療費用が高いことがネック…もう少し負担がかからない治療法はないのかな?

C&G銀座クリニック院長大森隆史先生(「よくわかる幹細胞治療 ステムセル百科」監修)
大森隆史先生

脂肪採取は侵襲の少ない手術ですので、過度の心配は必要ありませんよ。それでも抵抗がある方、費用を抑えたい方、すぐに治療を受けたい方は幹細胞培養治療液での治療を検討してみるのもよいでしょう。

免疫機能に対する幹細胞培養上清液治療

幹細胞培養上清液とは、幹細胞を培養した際に分泌された成長因子などが豊富に含まれた上澄み液を使った治療です。培養幹細胞治療とは違い、細胞そのものは含まれていません。しかし、治療効果は同等のものが期待できるため、より受けやすい治療法として注目されています。

幹細胞培養上清液による治療は、点滴などで全身に幹細胞培養上清液を送り込み、成長因子の作用によって免疫機能を制御することによって、自己免疫疾患の改善につなげます。

C&G銀座クリニック
痛み・しびれなどの関節痛・神経痛・筋肉痛、糖尿病の合併症などに対する治療に取り組んでいます。

引用元:https://cg-ginza.jp/medical/

C&G銀座クリニックでは、デトックス療法・サプリメント等を用いて、疼痛緩和、糖尿病の合併症、免疫疾患などさまざまなお悩みに対し、治療を行っています。

所在地 東京都中央区銀座2丁目8-19FPG links GINZA 4・5階
アクセス 地下鉄有楽町線「銀座一丁目駅」より徒歩1分